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終始動けない位置での追走でしたが、気持ちが折れなかったのは好感。ただ、直線で内を突いたのは失敗で、坂を駆け上がるところで外へ進路を切り替えたので余計にモタモタ。ただ、坂を駆け上がってからはもうひと伸びして掲示板は確保。負けはしましたが、内容の濃いレースが出来たのは今後に生きてきそう。☆マンスール

f:id:yakifish:20200513045835g:plain マンスール(牡・栗田)父サトノアラジン 母バシマー

土曜東京5R メイクデビュー東京 2歳新馬(芝1600m)5着(5番人気) T.マーカンドJ

まずまずのスタートを切ると、道中は中団からレースを進めます。直線では一旦内に進路を取るものの、前が開かなかったため外へ切り返し、その後はジワジワと脚を伸ばして、掲示板を確保しています。

栗田徹調教師「パドックでは大人しく周回できていましたが、ジョッキーが跨ってからは段々と気持ちが乗ってきていましたね。トレセンでも普段は大人しいものの、人が跨るとグッと気合いが入ってくる感じで、無駄な場面で力むことが無いながらも必要なところでは気持ちを出してくれるというのは、競走馬にとっては理想的な傾向なのかなと思います。スタートはまずまず出てくれましたし、道中は馬群の中でも怯まずにリズム良く走ることが出来ていたと思います。ただ、直線では一旦内に進路を取ったものの、他馬に先に入られたことで、途中で外に切り返す格好となってしまったのは痛かったですね。外に進路を取ってからはしっかりと脚を使ってくれましたし、最後まで伸びようとする姿勢を見せてくれましたから、悲観する内容では無かったです。ゴーサインを出してからの反応の鈍さという面は、まだ背腰がしっかりしていないので、瞬時にギアを上げられないことが要因だと思いますが、そこは成長と共に背腰がしっかりしてくれば、反応も段々と良化してくると思います。この後はトレセンでの状態を見て、どうするか検討させていただきます」(レース結果)

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【次走へのメモ】

好仕上がり。大きなフットワークでも、集団の直後につけられた。直線は前が詰まる場面。最後は目立つ伸びを見せていただけにちょっと惜しい内容。今日の感じなら小回りも問題なさそう。(B誌より)

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・在厩場所:美浦トレセン
・調教内容:軽めの調整

栗田師「まだ背腰が弱くて速い脚を使うことは出来ませんが、追われてから一完歩毎に前との差を詰めてくれましたし、初戦とすれば内容は悪くなかったと思います。レース後の状態ですが、今のところは大きなダメージは無さそうですね。優先出走権を持っているので、明日から乗り出してみてそれでも問題無ければ続戦も視野に入れているものの、疲れが表面に出てくるようであれば、一旦牧場へお戻しさせていただくつもりです」(11/30近況)

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そこそこ粒の揃ったメンバー構成に対し、芝でのスピード決着への対応に疑問を持っていたマンスール。父の産駒の傾向通り、ダート寄りかなと見ていた分、デビュー戦からの期待は正直高くありませんでした。まずは現状でどこまでやれるのかどうか。

パドックに登場してきたマンスールは幾分余裕のある体つきに見えましたが、募集動画のように身のこなしは滑らか。曳き手に甘える素振りはありましたが、初めての実戦で舞い上がる感じはなかったです。

レースぶりに関してですが、スタートは気持ち遅かったですが、意外と二の脚が付いて好位へ。ただ、馬群が密集して進路が狭くなるところがあり、ポジションを少し下がることに。また、道中でも動きづらい位置で終始進めることとなり、マンスールにはストレスになったと思われましたが、脚は温存。4角を回る時に少しズブさを覗かせましたが、そこはT.マーカンドJの剛腕で対処して前へ食らい付くことは出来ました。

そして最後の直線、進路を探り探りの仕掛けとなりましたが、最初に内を突いたのが失敗。5番のマジカルフラワーがフラフラし、スズハロームがその前をカット。手綱を大きく引くことはなかったですが、外へ進路を求めるしかなく、ちょうど坂を駆け上がってくるところだったのでトモがパンとしていない分、モタモタ。また、この間に突き抜けていった上位3頭には置かれる形に。ロスがホント痛かったですが、坂を駆け上がってからはもうひと頑張り・踏ん張りを見せて、4着のスズハロームにじわじわ肉薄。最後詰め寄る場面を作ったのはちょっと驚きでしたし、良いモノを秘めているなあと実感させてくれました。

結果は人気通りの5着でしたが、内容自体はかなり濃いものだったと思いますし、馬体の成長が追い付いてくれば、思っていたよりも楽しめる存在になってくれそうです。

レース後のマンスールはそこまでクタッとした感じはなし。そこで続戦を視野に入れていくようですが、これから少し疲れを見せたり、動きに物足りなさを感じれば、躊躇なく放牧へ出してもらえればと思います。

半兄カルトゥーシュとは全く違う競走馬で、走ることへの前向きさを備えているのは大きいので、その長所をなくすことなく、秘めたる素質に磨きを掛けていってもらいたいです。