ピボットポイント(牡・松下)父ディープインパクト 母ペンカナプリンセス
日曜小倉1R 障害3歳上未勝利(障2860m)中止(6番人気) 中村将J
好スタートから2つの障害を無難に飛越し、その後は中団で流れに乗っていきます。襷コースからバンケットを通過し、右回りコースに入った後もスムーズに立ち回りますが、ペースが上がったところから徐々に置かれ始め、最終障害ではバランスを崩してジョッキーが落馬したため、競走を中止しています。
松下調教師「前走より体は少し減ってしまいましたが、小倉競馬場に到着した後も馬の雰囲気は変わらず、良い状態でレースに臨めたと思います。レースでは良いポジションで流れに乗っていましたし、障害飛越も安定していたので、これなら良い競馬をしてくれると期待して観ていました。ただ、ペースが上がったところで置かれ気味になり、最後の障害でバランスを崩してジョッキーが落馬してしまいました。中村将之騎手に確認したところ、『スタートが良く障害もスムーズに飛んでくれたことで、前回よりも良いポジションでレースが出来ました。ペースが上がったところで一瞬置かれてしまいましたが、手応えは悪くなかったですし、徐々に差を詰めていたので、その辺りはレースを経験していけば対応してくれるようになるでしょう。最後の障害を遠目から飛んでしまった為に、着地の際に躓いてバランスを崩してしまい落馬してしまいました。このような結果になってしまい申し訳ございませんでしたが、2戦目で変わり身が見られましたし、勝負どころで同じように上がっていくことが出来れば形になってきそうです』と話していました。ジョッキーが話しているように2戦目で変わり身は見られましたので、後はペースが上がったところで付いていけるようになれば結果にも繋がってくるようになると考えていました。ただ、検量前に戻ってきた時に右前を気にしていたことから、診療所で検査を行ったところ、右前副手根骨の骨折が確認され、骨折線が縦に入ってしまっていることから、競走能力喪失と診断されました。2戦目で変わり身を見せてくれただけに、このようなことになってしまい誠に申し訳ございませんでした」(レース結果)
検査の結果『競走能力喪失』と診断されたため、誠に残念ではございますが、このまま引退させることといたしました。近日中に競走馬登録抹消の手続きが取られ、今後は乗馬となる予定ですが、競走馬保険等を含む詳しいご案内は後日書面にて出資会員の皆様にご案内申し上げます。
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障害に転じて第2戦目となった今回のピボットポイント。牧場時の乗り込み+帰厩後の調整過程は問題なく進み、仕上がり自体は良好。スクーリングを行っていたこともあり、当日のパドックでは落ち着き十分でした。
ただ、今回は粒の揃ったメンバー構成だったので、1度実戦を経験したとはいえ、ガラッと変わってくるまでは難しいかなと…。それでも経験は財産なので、前走よりも内容のある走りを見せてもらい、1つでも上の着順を目指してもらいたかったです。
ゲートは互角以上に出てくれたピボットポイントですが、二の脚が付かなかったので、自然と中団からの競馬に。ホントはもう少し軽快に先行して欲しかったのですが、まだまだ自分から走ろう・飛ぼうという気持ちが薄い印象。飛越は少し近かったり、高く飛んでしまったりする場面はありましたが、襷コースやバンケットは戸惑うことなく対応出来ていたと思います。ただ、右回りに変わって2周目の1角あたりで前との差が開き気味に。早めに前との差を詰めておきたかったのですが、思い描いたようには行かず。そして向正面での障害で内外から交わされるとモタモタ。今回も勝負どころで置かれることになってしまいました。
それでもピボットポイントは中村将Jの叱咤激励で懸命に追われ、ジリジリ差は詰めてきたのですが、最後の障害、追い上げることに気持ちが前のめりになって遠くから飛越してしまうことに。その結果、着地で躓いて態勢を崩しかけることに。何とか踏みとどまったのですが、中村将Jが遠心力に振られる形で落馬。最低限の目標として、まずは無事に走り終えて欲しかったですが、それが叶わないとはイメージしていませんでした。ただ、ピボットポイントはこけていなかったので、次走へ向けてのダメージはそれほどでもないのかなと見ていました。
しかしながら、レース当日の夕方頃に唐突のメールを確認。検量前に戻ってきた時に右前を気にする素振り。診療所で検査を行ったところ、右前副手根骨の骨折が判明し、骨折線が縦に入ってしまっていることから、競走能力喪失と診断されました。まさかこの1戦で引退に追い込まれるとは…。
これまで出資した馬で1番の高額馬だったピボットポイント。ブログ報知を中心に評判は良かったのですが、実際は初勝利を手にするのに一苦労・二苦労。未勝利引退が現実なものになりかけた8月の小倉で待望の初勝利を手にしました。個人的には1つキッカケが掴めれば、ポンポンと駆け上がっていくのかなと見ていましたが、そこからも苦労が絶えませんでした。結局、その後は展開に恵まれた人気薄での激走による1勝のみ(計2勝)。良いモノは秘めていたと思いますが、レース経験を積むことで、デビュー時に感じられなかった気難しさや根性なしの面が表面化。走ることが好きになって欲しかった1頭です。命は取り止めたので、今後は乗馬として第2の馬生が少しでも良いものになってくれることを願うばかりです。お疲れ様でした。