ピクシーナイト（牡・音無）父モーリス 母ピクシーホロウ
日曜香港（シャティン）５Ｒ 香港スプリント（芝１２００ｍ）競走中止（１番人気） 福永Ｊ
出のタイミングが合わずに、後方３番手で流れに乗ります。そのまま勝負どころに差し掛かりますが、４コーナー付近で故障した馬のあおりを受けた為に落馬し、競走中止しています。
音無調教師「香港へ移動後はすこぶる順調に進めることが出来ましたし、レース当日も良い雰囲気のまま迎えることが出来ました。福永騎手も自信を持ってレースに臨んでくれましたが、ゲートインしてから他の馬が枠入りするまでかなり時間が掛かってしまい、ピクシーナイト自身は煩いところを見せることはなかったものの、逆に気持ちが落ち着いてしまった為に出の反応が一息でしたね。それに加えて道中は流れに乗り切れないまま勝負どころへ差し掛かり、前方で走っていたアメージングスターが転倒し、それを避け切れず落馬してしまいました。幸いにもすぐ捕まえることが出来ましたし、その際は特に大きなダメージは見られませんでした。ただ、馬房に戻って時間が経つにつれて胸前の筋肉が硬直し、過度の筋肉痛の症状が窺えました。それに加えて左前膝と右トモの球節に腫れと熱感が見られたことから、すぐにレントゲン検査を行ったところ、右トモ球節は軽度の捻挫だったものの、左前脚の橈側手根骨に剝離骨折が判明いたしました。このようなことになってしまい誠に申し訳ございません。馬にとっては可哀そうな結果になってしまいましたし、福永騎手も日本の騎乗依頼を断ってこちらを優先して香港スプリントの勲章を獲らせたいと意気込んでいただけに、人馬共に残念な競馬になってしまいました。当初の予定では、15日の11時頃に香港を発つことになっていましたが、もう少し獣医師に経過観察してもらいながら今後のことについて相談したいと思います」（レース結果）
＊～＊～＊～＊～＊～＊～＊～＊～＊～＊
初めての海外遠征で戸惑うことが多かったピクシーナイト。それでも香港で僚馬インディチャンプと過ごすことでだんだんと日常を取り戻してきていたので、古馬と同斤量でも格好はつけてくれると思っていたのですが、レースではまさかまさかの多重落馬事故。故障してしまった馬は安楽死処分になってしまいましたし、故障馬の直後にいた３頭は避け切れずに落馬。その中の１頭がピクシーナイトですが、人馬共に怪我はしてしまいましたが、人馬共に命は大事には至らず。映像での衝撃度はあまり見たことがないものでしたから。
レースに関しては、ゲート内で待たされたことで集中力を欠いた感じ。二の脚は抜群に速いピクシーナイトですが、後方からの競馬を余儀なくされ、道中の手応えは悪くなかったですが、行きっぷりは一息。そして外々を回らされるのを嫌い、４角では出来るだけ外へ振られないように福永Ｊは進路取りしてくれましたが、落馬に気付いた時には巻き込まれてしまっていた感じでした。ピクシーナイトも故障馬を踏みつけないように避けようとするも、引っ掛かって転倒。最初は馬体に異常なしということでしたが、張りつめた気持ちが和らいでから、馬体に故障を確認。左前脚の橈側手根骨に剝離骨折が判明するも、胸前の過度の筋肉痛の症状が１番気になるところです。内面がどこまで傷んでしまっているのか心配でなりません。
今後はひとまず回復を十分促してから、空輸に耐えうる体力が必要。また、日にちが経過していく中で新たな怪我が見つかるかもしれないので、じっくり経過を見守っていくしかありません。精神面についてはもう少し先のことになりますが、今回の件がなるべく尾を引かないようにリフレッシュさせていかないといけません。まあ、まずは少しずつでも望むべく方向へ進んでいくことを願うばかりです。
