シルクなお馬さん（明け２歳牝馬）

 アーデルハイトの２０（牝・宮田）父ロードカナロア

・在厩場所：北海道・ノーザンファーム早来
・調教内容：週3回屋内坂路コースでハロン16～18秒のキャンター1本、残りの日は周回コースで軽めのキャンター1800m

担当者「この中間も順調に調教を消化していまして、現在は坂路調教のペースをハロン16秒まで上げています。このペースでもしっかりとハミを取って、体を上手に伸縮させながら良いフットワークで走っていますよ。育成厩舎への移動はそこまで早くなかったものの、体力面・動きを考慮すれば、早い組に入っても良いぐらいです。調教が進んで、最近は筋肉に張りが出てきましたし、この時期にしては毛艶が良く、内臓面の状態も良さそうですね。依然、臆病な面があり、調教の行き帰りの馬道ではキョロキョロと物見をしていますが、調教中は先頭でも問題なく走れていますので、その辺りのスイッチの切り替えはしっかりと出来ているようです。正月休みを挟んで、これから徐々にピッチを上げていこうと思っています。馬体重は４７３キロです」（1/3近況）

 ランニングボブキャッツの２０（牝・堀）父キンシャサノキセキ

・在厩場所：北海道・ノーザンファーム早来
・調教内容：週3回屋内坂路コースでハロン16～18秒のキャンター1本、残りの日は周回コースで軽めのキャンター1800ｍ

担当者「血統的なところもあってトモの緩さは感じますが、坂路でのペースを上げてもフットワークは軽快ですし、この時期の2歳馬と思えば水準以上の動きをしてくれています。そのトモも今は成長期で張りや艶がグンと良化してきているため、月日が経って完成した姿が楽しみでなりません。また、こちらの指示に対してしっかりと反応することが出来ますので、操縦性に関しても大きな問題はありませんね。普段からの扱いも特段気になるところはないものの、負荷を高めていくに連れて少しずつ気持ちが入りやすくなってきている感じはしますし、特に周回コースでは気が勝りがちなので、慎重に折り合いを重視して進めておきたいと思います。今後も精神的に詰め込み過ぎないよう、適度にリフレッシュを挟みながら進めていきたいところです。馬体重は４６７キロです」（1/3近況）

 ヴィアフィレンツェの２０（牝・奥村武）父Almanzor

・在厩場所：北海道・ノーザンファーム早来
・調教内容：週3回屋内坂路コースでハロン16秒～18秒のキャンター1本、残りの日は周回コースで軽めのキャンター1800ｍ

担当者「この中間は周回コースと坂路コースを併用して調教を進めています。坂路コースでは週に1回はハロン16秒まで脚を伸ばし、先月よりもさらにペースを上げて乗り込んでいますが、少々のステップミスはあるものの手応えはとても良く、もっとペースを上げてくれと言わんばかりに元気一杯に登坂してくれています。集団調教では先頭で歩くよりも前に馬を置く方が落ち着いているように、幼い面がまだ残っていますから、精神的に成長してくれる余地がありますね。乗り込んでも馬体重が増えており、良い意味で馬体に余裕があるので、さらに負荷を高めて筋力を付けていける状態です。冬場でも毛艶は良いですし、脚元に気になるところもないので、これからも順調に進めることが出来そうです。今後は坂路調教の日を増やす等して、ペースアップだけでなく調教量もさらに増やしていき、体力強化に努めていきたいと思います。馬体重は４３６キロです」（1/3近況）

 プラウドスペルの２０（牝・野中）父ドゥラメンテ

・在厩場所：北海道・ノーザンファーム早来
・調教内容：週3回屋内坂路コースでハロン16～18秒のキャンター1本、残りの日は周回コースで軽めのキャンター1800ｍ

担当者「この中間も屋内坂路コースに加えて、周回コースでの乗り込みも併用して調教を進めています。徐々にペースを上げている中で、段々と前進気勢も出てきてしっかり動けるようになってきましたが、欲を言えばもう少し馬体がしっかりしてきて欲しい印象です。ただ、トモには張りが出てきて、肩周りにも厚みが増し、順調に成長はしてくれているので、これからも焦らずしっかり成長を促していきたいと思います。その後も飛節後腫には注意しながら進めていますが、良い意味で脚元の状態には変わりないですから、今後もこの調子で進めていきたいですね。馬体重は４８７キロです」（1/3近況）

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左前膝の成長痛で育成厩舎へ移動するのが遅れたアーデルハイトの２０ですが、騎乗運動を始めてからは順調そのもの。調教動画を見ても、リズミカルにサッと駆け上がっているのは好印象です。ただ、課題は依然として臆病な面。今のところ、走ることへの悪影響は少ないようですが、色々慣らしながら理解を高めていって欲しいです。

ランニングボブキャッツの２０は大物感こそないも、確実に走って来そうな馬。トモが緩くて非力さが残る中でも、鞍上は手綱を抑えたまま真一文字に駆け上がってくるので、体幹がしっかりしているのでしょう。フットワークも軽快です。ただ、調教を重ねていくとピリピリしてくるのは間違いなさそうなので、折り合い面が難しくなってきそうです。ですので、扱いには他馬以上に丁寧に接していって欲しいです。

ヴィアフィレンツェの２０は欧州血統なので重厚さを最初イメージしていましたが、調教動画の走りを見ると、フットワークは力強いですし、ピッチが利いた走法。短い距離の方が合いそうですし、案外ダートも大丈夫かもしれません。気持ちの強さがレースへ行って、気ままな走りにならないように注意しつつ、今後も進めていって欲しいです。

写真を見ても、動画を見ても最初に頼りなさを感じるのがプラスドスペルの２０。調教を重ねて前向きさが出てきたのは○ですが、気持ちと体が噛み合った走りは出来ていません。ですので、ペースを上げていくよりは、今しばらくはじっくり腰を据えて鍛えていくのがベターに思います。