シングルアップ(牡・寺島)父キンシャサノキセキ 母ラフアップ
土曜新潟4R 障害3歳上OP(障3250m)9着(3番人気) 森 一J
好スタートから2つ障害を無事飛越し、その後は先頭に立ってスタンド前を通過します。2周目の向正面を過ぎたあたりで並び掛けられ、3~4コーナーで徐々に置かれ始めると、最後の直線も巻き返す脚はなく9着に敗れています。
寺島調教師「飛越は安定していましたし、そこまでムキになることもなくのびのびと走っていましたが、結果的に最後はスタミナが切れてしまいましたね。もう少し息を入れるところがあれば違っていたかもしれませんが、淡々とした流れでそこまで脚を溜めるところがなかったですから、結果的に前走のような競馬の方が良かったのかなと思います。森一馬騎手は『上手に障害を飛んでくれましたし、折り合いはスムーズでしたが、結果的に気分よく走らせたことで、2周目の3コーナーあたりではもう余力が残っていませんでした』と話していました。気分よく走らせてしまうとこのような結果になってしまうので、出来るだけ前に馬を置きながらリズムよく競馬をさせないといけませんね。中1週で出走させたこともありますし、トレセンに戻って状態を確かめたうえで、今後の予定を検討したいと思います」(レース結果)
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【次走へのメモ】
単騎で気分良く飛ばしていく。しかし、向正面で差を詰められて、勝負どころで交わされると、後退してしまった。(B誌)
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・在厩場所:栗東トレセン/近日中に滋賀県・NFしがらきへ放牧予定
・調教内容:軽めの運動
寺島師「新潟競馬場からトレセンに戻って状態を確認したところ、大きなダメージはなく体調も変わりありませんでした。ただ、前走から中1週で出走させたこともありますし、放牧に出して心身ともにリフレッシュさせようと思います。次走の予定につきましては牧場で状態を確認し、間に合うようであれば年内もう1走させたいと考えていますが、疲れが残るようなら無理をさせるつもりはありません」(10/28近況)
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馬の行く気に任せて、ハナへ行くことを選択したシングルアップ。控えると力んだ走りになるので、この戦法に出たことは個人的には大歓迎でレースを見守っていました。飛越に関しては、ミスステップすることなく完璧に近い内容。スイスイ跳んでいく様を見ると、センスの良さに惚れ惚れします。ただ、それに結果が伴ってこないのが悩ましいところ。そして今回に関しては、9着と大きく負けるとは予想にもしていませんでした。
気難しさを抱えるので中1週のローテがどう出るかなと見ていましたが、追い切りの動きに関してはひと叩きして素軽さアップ。最低限、前走時のデキをキープしてレースへ臨めていたと思います。レースに関しても、少し離し気味の逃げでしたが、途中まではリズムは良かったと思います。
ただ、向正面に入ってからは何故かフワフワした走りに。少し促しながらの追走に変わると後続との差は徐々に詰まることに。そして2週前の3角(内回りへ入るところ)あたりで後続馬がシングルアップを交わしていくと、シングルアップの脚取りが一気に重くなった感じでジリジリ後退。さすがに巻き返す脚は残っていませんでした。今回は詰めの甘さを嘆く以前の失速ぶり。うーん、難しいです。
敗因の1つとして、気分良く行かせ過ぎたのは確かですが、障害馬としてのスタミナが足りないですし、中1週での参戦は体力的にきつかったのかなと思います。また、精神面の脆さもあります。出走→放牧を繰り返しながら、適度な間隔で使っていかないとダメだなと思い知らされました。
レース後のシングルアップですが、脚元等に異常は見られず。最後は失速し、力を出し切っていない分、疲れはそこまでないのでしょう。ただ、大きく負けた後だけに一旦放牧に出して、リセットするのが妥当なところでしょう。近日中にNFしがらきへ放牧に出る予定です。
飛越はホント上手なんですが、この武器が生かされていません。牧場では速いところよりも長目を丹念に乗り込むことで、地道に体力&スタミナ強化を図っていって欲しいです。リフレッシュされた次走では巻き返してくれると思いますが、掲示板に乗ればOKではなく、勝ち負けの争いに食い込めるように今回の敗戦を糧に鍛え直してもらいたいです。