リアンティサージュ(牡・須貝)父オルフェーヴル 母ローブティサージュ
日曜函館6R 3歳未勝利(芝2600m)優勝(1番人気) C.ルメールJ
モッサリとしたスタートから促しながら好位3番手を追走します。そのまま勝負どころに差し掛かり、最後の直線ではゴール手前まで激しい追い比べとなりましたが、アタマ差抜け出して、2戦目で嬉しい初勝利を挙げています。
須貝調教師「おめでとうございました。1週前追い切りはまだ少し体に余裕があるかなと思っていましたが、最終追い切りの動きから良い走りを見せてくれると期待していました。ゲート練習を入念に行っていた割にはモッサリと出てしまいましたが、ルメール騎手が促して良いポジションでレースを運んでくれたことが良かったですね。レース後、ルメール騎手に聞いたところ、『まだ経験が少なくて、幼いところがありましたが、最後まで頑張って走ってくれましたね。もっと良くなってきそうです』と話していました。最後はヒヤッとしましたが、良い勝負根性を見せてくれましたし、ルメール騎手が言っているように経験を積めばもっと良い競馬を見せてくれると思います。これで成長に合わせながら使っていくことが出来ますし、本当に嬉しい勝利ですね。レース後の状態を確認した後は、ノーザンファーム空港へ戻してこれまでの疲れを取ってもらう方向で考えています」(レース結果)
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【次走へのメモ】
出遅れもジワッと先行。ペースが上がったところで少し置かれたが、すぐさま盛り返し、逃げ粘るガニュメデスレイを追う。ゴール前でこれをきっちりと交わし、接戦を制す。休養明けも2戦目であっさりと決めた。(B誌)
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・在厩場所:21日に北海道・ノーザンファーム空港へ放牧
須貝師「何とか良い結果を残すことが出来ましたが、何より牧場サイドが良い状態で戻してくれたことに尽きますね。レース後も脚元含め、特に気になるところはなかったので21日にノーザンファーム空港へ放牧に出しました。一つ勝ち上がったことですし、焦らず状態を見ながら今後の予定を考えて行ければと思っています」(7/22近況)
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右トモの不安を何度か経験したことで、夏の小倉でのデビューから約10ヶ月後に2戦目を迎えることになったリアンティサージュ。これだけ空いてしまうと、今回がデビュー戦と言っても良い程、リアンティサージュには戸惑いがあったと思います。そして今回は芝2600mへの挑戦。距離延長で追走が楽になるのは良いのですが、血統的にこの距離はさすがに長いかと見ていました。また、追い切りに関しても若干追い不足だったので、息が持つかどうか。出走が近づくにつれて不安が増すばかりでした。
パドックに登場したリアンティサージュはプラス6キロでの出走。見た目はきっちり仕上がっていたと思いますし、落ち着いて周回も出来ていました。
レースぶりですが、デビュー戦同様にボコッとゲートを出てしまいましたが、二の脚でポジションを挽回。中団くらいでゆったり進めるものと見ていたら、C.ルメールJは早くも3番手まで押し上げてきたのはビックリ。また、前に壁を作らない形だったので、力んだ走りになって最後までスタミナが持つのか心配でなりませんでした。
向正面で池添Jのセーリングが捲っていって、2周目の3角手前から更にレースの流れは速くなった際、少し置かれるところが見受けられた際はまたドキッとしましたが、外から被せられるのを最小限に止めると、再度進出開始。4角を回ってくる時の反応・手応えは少し怪しかったですが、直線で数発鞭が入ると、リアンティサージュはじわじわ加速。苦しさと若さでフラフラしていたように思いますが、そこはC.ルメールJの巧みな手綱捌き・鞭の使い分けで渋太さを発揮。逃げていたガニュメデスレイを残り50mぐらいで捉えると、外から脚を繰り出してきたタイミングハートの追撃も懸命に辛抱してくれました。ホント、ゴール前の僅か数秒だけクビ差をキープしてくれました。勝負根性を発揮してくれたと言えるかな?
今回は休みが長かっただけに次走に繋がる競馬が出来れば良しとしたかったのですが、ブランクが長い中でのこの距離に対応。運も良かったとは思いますが、ワンチャンスで初勝利を掴めたのは何とも大きいです。
レース後のリアンティサージュは思ったほどのダメージ・疲れは見受けられないようですが、無理をする必要がないので21日にNF空港へ放牧に出ています。時間の経過と共に痛いところが出てくるかもしれないので、入念なケアを施しながら、まずはリフレッシュに努めてもらえればと思います。個人的には夏の札幌での参戦は見送り、施設が整っている栗東へ戻し、次走は秋競馬でお願いしたいです。
血統馬でゆくゆくはOPクラスまで出世して欲しいと思っていたリアンティサージュ。なかなか順調に行かず、未勝利を勝てないかもと思った時期もありました。それだけに何とか凌いだ1勝でも嬉しさは格別。馬体がパンとしてくればまだまだ良くなると思うので、今後も"レース⇒放牧"を繰り返し、素質の芽を摘まないように大事に使っていってもらいたいです。